自動車評論

一応自分はモータージャーナリストも名乗りたいので自分のCX-7のレビューをしておこうと思います。
今更そんな古い車を、と思われそうですがもうかなり中古市場ではかなり値段の下がっている買いやすい車なのでそんな人の役に立てばと思います。


CX-7と言えば現在のマツダで大人気のCXシリーズの元祖になります。サイズは大らかなアメリカ向けになりましてエンジンパワーとスポーティーさを考えるとこの後継は今のところありません。
デザインは見てもらえたら解ると思いますが、一応語らせてください。
この車を見て次のCX-5を思い浮かべる人は少ないと思います。どちらかと言うとRX-8に似ていると思われるのが普通でしょう。それはコンセプトがスポーツカーと言う事からです。もちろん年式が近いと言うのも有りますが…
因みにこのCX-7の開発をされた方は先輩からRX-7の頭文字をCにしたと愛の有るイヤミを言われたそうです。
車幅を日本向けに考えない事でボリュームの有るたたずまいを生かして前後フェンダーに綺麗なアーチを持っています。
そして後席ウインドウがキックアップしているデザインと低い車高からこの車はクーペSUVの先駆者と言えます。
その理由にはもう一点、エンジンがガソリン2.3リッターターボと言う事が有ります。これはマツダスピードアテンザなどに使われたスポーツエンジンをAT用にセッティングし直したエンジンです。馬力こそ減っていますが、そこは直4の2.3ターボと言う事でかなり元気な音と回転で十分に楽しませてくれ、その辺の走りに自信の有る車に対抗できます。とは言えおとなしく走ろうと思えば余裕の有るトルクでゆったり6ATの恩恵もありスムースに加速してくれます。
足回りについてはやや硬い印象が有り、コツコツと言うロードノイズを拾う事も有りますが、それもスポーツカーとしての演出と思えば全く苦にはなりません。それよりもSUVだからコーナーが弱いと言う印象が薄らぎます。
インテリア、特に運転席は乗り込んでしまえばスポーツカーそのものでシフトも良い位置に有って、シーケンシャルモードがレーサーと同じ押してダウン引いてアップと言うところはマツダのこだわりなのでしょう。
しかし一歩降りようと足を地面に降ろすとSUVだったと思う車高の高さが有ってこの車はスポーツカーなのにとても乗降しやすくお年寄りだって載せられます。
しかし残念なのは若干後席が狭い事です。普通の車と比べたらこのくらいで乗れない程狭くは有りませんがこれだけの堂々とした車体にしては狭いと言え、もっと広く作れたのではと思ってしまう惜しさが有ります。
その代わりにラゲッジは結構広くて天井の低さをカバーして実用的です。そしてこの頃のマツダお得意のカラクリが有ってラゲッジ横のレバーで後席をフラットにすることもできます。まあこの程度は最近なら当然ですが、有って嬉しい装備です。
装備と言えば自分の車はクルージングパッケージでアダプティブクルーズコントロールとプリクラッシュブレーキが付いてます。プリクラの方は試しようが有りませんが一応安心の為、そしてアダプティブはガンガン使えます。その楽さは別の記事にも描いてます。
しかもこれらのレーダー類が最近の車でもエンブレムに装備される事が多いのですが、この車はバンパーに隠されていて見た目では解りません。エンブレムの劣化曇りやカスタムできないと言った不都合が有りません。
総評としてこのCX-7はスポーツの心を忘れずにユーティリティを犠牲にせず普段もちょっと過激な走り方も十分に楽しめる様になっています。希少車の部類に入りますが、普通に売れるだけのポテンシャルを持っています。クーペスタイル、ダウンサイジングターボ等時代を間違えた事を楽しめます。